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TSURUYA(つるや食堂)閉店のご挨拶

 最初は自分の勝手な思いからスタートしたこのプロジェクト・・・

毎年4月29日に行われる大朝春祭り「わさまち」の実行委員長を引きうけ、商工会青年部と一緒に盛り上げ、下火になっていた祭りは、地元だけでなく遠方からも来場してくれるほどの祭りになりました。「家族みんなが一日楽しめる祭り」と、協力団体を増やし、楽しめる仕掛けをみんなで作った。商工会青年部だけでなく地元の若手集団「わさまち会」も復活、みんなの力で、年を追うごとに「わさまち」は盛大となり評判も上々となりました。しかし、その反面、中心となるスタッフには「わさまち」の開催が負担となってきていました。

自分にも、「4月29日たった一日の為に大きな予算を使い、何か月も前から仕事も他所にし、確かに物凄く盛り上がって充実感はあるけど、翌日30日には、いつもの誰も歩かない通りに戻っている」この疎外感・閉塞感が年々募ってくる中、「いつか商店街を復活させたい」という思が自然に湧いてくるようになりました。

 

旧香川旅館は大朝商店街で昔、約50の商店が軒を並べた真ん中あたりにあり、その中でひと際目立つ建造物です。十数年前に先代が他界され旅館を廃業、1階の店舗も閉店、空き家となってしまいました。その頃から他の店舗や住居でも、空き店舗や空き家が増え、いわゆるカーテン通りの状態になりました。せめて自社の目の前にある香川旅館だけでも開けたい、所有者の香川さんに持ち掛けるも取り合ってはもらえませんでした。

せめて4月29日のわさまちの日だけでも使わせてほしいと願い出て、イベントなどで使用させてもらいながら、商店街再生の思いを帰省された折に、聞いてもらえるようになりました。そんな想いを汲んでいただき、賃貸していただけることになりました。ようやく自分の念願となった香川旅館再開の一歩を踏み出せることになりました。そして「わさまち」を一緒に盛り上げてきた仲間やNPOメンバーとも共有、商店街再生のプロジェクトがスタートしました。

 

かあちゃん餃子は、神戸から家族6人で身寄りもない大朝へ移住してきた村上さんの悲願のお店でした。いつか夫婦2人で餃子屋さんを開店したいと、自家製にんにくの栽培から挑戦した頑張り屋さん。いよいよ開店を考えていた時に、商店街再生のプロジェクトが聞きつけ、どうせやるなら商店街の中でやって欲しいと持ち掛けました。交差点の角の十坪も満たない物置を改装して営業を開始、商店街再生のプロジェクト第一号として餃子と日替わり弁当の販売を開始、配達業務やオードブル注文も業務を広げて業績を伸ばしています。

 

福光酒造は、先代の体調不良により14年前に突然廃業、大朝の地酒「朝光」も途絶えてしまいました。その時は、後継を志し酒造り修行していた福光泰弘さんの存在すら自分は知る由もなかった。福光さんは創業者の孫、先代社長とは血縁関係もなく、幼少期から岩国市で暮らしていたらしく、そんな福光さんのことをある知人から知らされ、勤務先の山口県の酒蔵まで会いに行くことにした。紹介者と地元の有志5名で出かけ、あわよくば「大朝の福光酒造へ帰って来んさい」なんて冗談でも言ってやろうと思っていました。初顔合わせ、福光さんは自己紹介で驚くことに「2年後に大朝に帰り福光酒造の再建を目指します」という宣言的なものだった。居合わせたメンバー全員もまさかの発言にあっけにとられたことは言うまでもなく、逆に帰ってくる福光さんの為にも商店街を再生させなければと強く思いました。

 

TSURUYAは、かあちゃん餃子の開店より一年後にチャレンジショップとして開店しました。もともと、おもちゃ屋だった店舗をNPOやわさまち会のメンバーで改装、約6か月の期間をかけて飲食店へとリニューアルした。TSURUYAの店名は、改装前の解体中に出てきた50年以上前に使われた「つるや食堂」の看板が出てきたことがきっかけとなった、そこから店名はあっさりと決まり、店内の一番目立つところに「つるや食堂」がかけられました。

チャレンジショップとしてのTSURUYAは、曜日によりシェフと料理内容が変わるちょっと珍しいスタイルを選んだ、NPOで運営するということもあったし、いきなり一つの店で毎日営業できるのかという不安もあった。最初は週3日でも開けられれば良しとして、徐々に営業日を増やしていく方針としました。

興味を示した5名の内、3名で営業は開始されることとなり、ワンプレートランチ・中華そば・カレーと三者三葉のメニューとなった。すべてに共通することは食材にこだわり、「食育」「安心」「安全」をテーマにして地元食材の比率を多くできるよう努めました。

 

真倉農園カレーを担当した、真倉由至・まり夫妻、当初1日だった営業を金・土曜日の2日間に増やし金曜日の夜も営業、いつしか「つる金ナイト」として地域住民が集まる場となった。真倉カレーの自慢は、自家農園で栽培した野菜とベースの鶏ガラスープに数種類のスパイスで味を極めたカレーと有精卵ふわトロのオムライス、どちらも大人気となりました。

 

当初は、中華そばがスタートだった松本智美さん、途中ワンプレートランチ担当が離脱することとなり、「たまごとやさい」の名で平飼養鶏のたまごと地元有機野菜の創作料理ランチで毎週水・木曜日の2日間の営業となった。松本さんの料理は食材の持つ本来の味を引き出すようなナチュラルさと、想像できない組み合わせの意外さにいつも驚かせる料理が、次第にリピーター客を増やしてくれました。

 

一番最後に加わったのが藪野博基さん「やぶら~めん」として営業、9月~翌2月閉店までの半年間、毎週月・火曜日を営業してくれました。藪野さんは広島で麺を専門に扱う会社、TSURUYAで中華そばをするときの麺の仕入れ先となったのが縁でした。「麺を販売する以上ラーメンも極めたい」営業以外でもイベント出店など積極的に協力してくれました。

 

本当にたくさんの人がこのプロジェクトに関わっていただきました。

単に1軒の店が開店し、閉店するということではない意味のあるものだったと思います。お店を開店するまでのきっかけを作ってくれたのは、栃木県鹿沼市から移住して、cocoloyaカフェを開いた森田歩武くん、鹿沼市で古民家再生カフェなどを展開する風間教司さんを大朝まで呼んで勉強会をしてくれました。その時の「この商店街には可能性がいっぱいあります」という言葉に背中を押されなければ、TSURUYA誕生はなかったかもしれません。

修道大学「ひろしま未来協創プロジェクト」では、毎年20~30名の学生の実習地として、学生たちの地域貢献をテーマとした活動を熱心に繰り広げた。

教信坊は商店街の中にある浄土真宗のお寺、数年前に住職が他界、後継者の住職が不在で廃寺解体の危機となっていた。そこに、1年前に住職として入られた青原さとしさんは、元々ドキュメンタリー映画の監督という特殊な人である。住職として地域で布教しながらも、いつか大朝で映画祭を開催したいと願う人で、TSURUYAでも映画会を開催してくれました。

その他にも、ここで紹介しきれないくらいたくさんの人や団体に協力や応援をいただくことができ3年間のとても有意義な集いの場となりました。志半ばの部分もありますが、大きな一歩を踏み出せたことに心から感謝したいと思います。

そして、最後になりましたが、この場を与えていただいた香川博喜様を始めご家族の皆様にお礼を申し上げます。いろいろ悩まれた挙句の決定だと思います。

歴史ある香川旅館が消滅するのは残念ですが、大朝商店街のプロジェクトはこれからも進めていかなければなりません。「TSURUYAは次何処でするのですか?次は何をするのですか?」いろいろと、励ましの声もたくさんいただきます。それを糧に次の展開を描いていきたいと思います。それまで少し充電期間とさせていただきます。

これまでのご愛顧に感謝申し上げます。 

店主 堀田高広

 

 

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TSURUYAのご案内

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旧大朝商店街の中で2番目に古い建物、当時「香川旅館」は手前に二階建て、奥に三階建ての立派な旅館でした。その一階部分は、「香川商店」として、おもちゃ、釣り具、スポーツ用品を扱う、子どもたちにはとても重要な拠点でしたが、およそ20年前に店主が亡くなり、「香川旅館」・「香川商店」は店を閉じることとなりました。

閉店から約20年、商店街を復活させようという動きに、「香川旅館」・「香川商店」を所有するご家族のご理解や、周囲からの応援もいただき、「香川商店」部分をお借りすることができました。

この場所は、「わさまち通り商店街」の中心的な場所として、町内外の人や物、情報が集まる基地として活かしていきたいと考えています。

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田舎暮らしサポート

TSURUYA(つるや)を運営するNPO法人INE OASA(い~ね!おおあさ)は、環境保全や町づくりを目的とした活動を北広島町大朝で展開しています。
「美しい田舎の街並みを残したい」、「寂れた商店街に人の賑わいを取り戻したい」そして、「次代を担う人を育てたい」・・・、その思いがTSURUYAを蘇らせました。
TSURUYAでは、大朝に住みたい人、移住や帰郷を考えている人を全力でサポートしています。「環境の良い田舎で暮らしたい。子どもを育てたい。」、「生まれ育った故郷に帰って暮らしたい」・・・、そんな思いを叶えます。人それぞれ生き方・暮らし方はあるもの、それを一つひとつクリアできるように
TSURUYAに来店された時、「大朝に住んでみたいのですが」と気軽にスタッフに声をかけてください。
もし来られた時、TSUTUYAがお休みの場合は、向かいの「大朝交通」内にNPO法人INE OASA事務局がありますので、お気軽にお訪ねください。

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TSURUYA(つるや食堂)

広島県山県郡北広島町
大朝2439
TEL:0826-82-3950

営業時間
[月~土] 11:00〜16:00

定休日
日曜日

駐車場
たくさんあります!!

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